今夜だけでも有頂天に

ハイスペ女子と恋愛したいアラサー零細自営業者の活動記録です。

君たちは一回りも下の20歳の処女とやったことはあるか

11月のとある平日、20歳のフリーターの子との新規アポ。
俺は若干緊張していた。
なにしろ年齢が一回りも違うのだ。
これまで一番若かったのは21歳の子だった。
それがついに20歳の子である。
本ブログの読者のなかに一回り下の子と
アポれる男がどれだけいるだろうか。

 


待ち合わせ場所。
改札のそばに立っているその20歳のフリーターは太っていた。
水卜アナ的なぽっちゃりではない。
全盛期の柳原可奈子的な太り方だ。
身長も155センチくらいでコロッとしていた。

そうなのである、
いくら20歳の子とアポれたといっても所詮はこのレベルなのだ。
しかしである、顔はなかなかに可愛く、
それも含めてまさに柳原可奈子と瓜二つといった感じだった。

柳原ちゃんは俺に気づかずに携帯をいじっていた。
その姿をみて、こりゃぽっちゃりというより完全にデブだな、と
心のなかで毒づきつつも満面の笑みで彼女に声をかけた。

予約してあるお店まで歩いて移動しているとき、
これまでの俺であればアポ相手のレベルの低さに
自嘲的な笑みを浮かべているところだが、
やはりこの日は違った。
なんといっても相手は20歳なのだ。
死ぬほど憧れている女子大生ではないことは残念だが
それでも華の20歳なのである。
もう一度言うが、自分と同い年のサラリーマンで
20歳の子とご飯に行ける男がどれだけいるだろうか。
俺はなんとも誇らしい気持ちだった。
たとえそれが柳原可奈子であってもだ。

 
いつものお店に入る。ビールとコーラで乾杯。

柳原ちゃんは地元の千葉で雑貨屋の店員をしていた。
まずは千葉から1時間かけて来てくれたことが嬉しかった。
立食パーティーではほとんど連絡先も交換してないし、
誰ともご飯に行っていないという。
それはそうだろう。
俺も立食パーティー常連の顔見知りに、
よくあんな子いきますね、と言われたくらいだ。
しかし、俺は普通にかわいいと思ったし、
そんなことはどうでもよかった。

話していて思うのは、やはり、20歳という年齢である。
どうしても自分の20歳の頃に重ねてしまうし、
否が応でも当時の記憶が蘇ってくる。
柳原ちゃんはどんな思いでいま俺と飯を食っているのか。
自分が20歳の頃は一回りも上の異性と
サシで飯を食う機会など当然なかった。
それよりも周りが大学とかに通っているなかで
彼女はこのままフリーターを続けていいのか。
俺も20歳の頃は大学を中退しフリーター生活をしていた。
当然成人式など行ってない。
この頃の楽しい思い出などまるでない。
当時は最善の選択をしたつもりだったが、
今となって振り返ると明らかな間違いだった。
失ったものの大きさを知るのは時間がかかった。
それを知った俺はいまひどく後悔している。
何が言いたいかというと、結局は、
それだけ若さというものは尊いもので、
それは絶対に取り戻すことのできない時間だということだ。
俺は目の前の柳原ちゃんが羨ましくて仕方がなかった。

柳原ちゃんは今まで彼氏ができたことはないという。
これは処女かなと思った。
処女であってほしかった。
気持ちが昂ぶったがここでは深く突っ込まず、
「けっこう理想高いタイプでしょー」と軽く流した。


1軒目を出て2軒目はカフェへ。
この日のために20歳の子とどんなトークをしようかと
頭のなかでシュミレーションしていた。
若者に絶大な人気がある「あいみょん」の話題を仕込んでいた。
そのために、あいみょんを聞きこんだ。
結果、あいみょんの話題を振ると彼女も知っており、
PVの話などで盛り上がることができた。
その盛り上がりに乗じて、
じゃあ今度はどこそこにデートに行こう、だとか、
何を食べよう、という未来志向のトークで場を和ませた。

次回のデートの誘いにも即答で「いいですよ」と答えてくれた。
ある程度の食いつきがあるのは分かった。
このまま解散しても次回のデートもあるだろう。
ただ、今日のうちにゴールできるかどうかは分からない。
どうしても二十歳との子とエッチしたかった。
それも処女かもしれないのだ。
こんなチャンスはなかなかない。
20歳のバージンを奪える可能性があるのだ。
何としても手に入れたかった。
20歳の子が処女を捧げるくらいの価値のある男になりたかった。

自宅に誘って来てくれる確率は五分五分かなと思った。
明日は早番だと話していたからだ。
それは、このあと勇気を出して自宅に誘うことで判明する。

「まだ時間あるから〇袋にいこうよ」

「あっ、はい、いいですよ」

「22時半頃まで帰れば大丈夫だよね?」

「そうですね、終電までに帰れば大丈夫です」

柳原ちゃんの方から終電まで大丈夫と言ってくれた。
予想以上の食いつきがあったようだ。
この2年間で何十人も自宅に誘い入れ口説いてきたのだ。
自宅に連れ出しさえできれば、
20歳のフリーターくらいなんとかなるだろう、と思った。

タクシーの車内、俺はテンションが上がり、
あいみょんの「マリーゴールド」を歌った。

コンビニでアイスを買って自宅に入る。
自宅グダは一切なかった。

部屋に入りソファに座った柳原ちゃんは若干緊張していた。
男の部屋に入るのは初めてだという。

アイスを食べ終えると俺もソファの横に座る。
そしていつものように手を貸してといって手を握る。

「こう握られると緊張する?」

「…そうですね」

「俺が柳原ちゃんのこといいなと思ってたの知ってる?」

「……」

キス

ノーグダ

「チューするのはじめて?」

「……(コクッ)」

キス

キス

 

「やっぱりダメですよ…まだ何も知らないし…」

柳原ちゃんはうつむいて首を左右に振る。

俺は丁寧に自分の思いを伝える。
最初に会った時からいいなと思ったこと。
今日会ってみて本当に楽しかったこと。
柳原ちゃんのことをもっと知りたいと思ったこと。

「本当にいいなと思ったから気持ちが先走ってキスしちゃった。
でも柳原ちゃんが嫌ならもうしない」

「俺のことを信じてほしい」

 

キス。

キス。

 

胸に手を伸ばすもノーガード。

「シャワー浴びる?」

「……(コクっ)」

 

勝負が決まった瞬間だった。


俺はオリーブ色のスキニーパンツを穿いていたが、
我慢汁でズボンにも染みができていた。

  

バスタオルを巻いて風呂場から出てきた柳原ちゃんは、
照れたような表情をしていて可愛かった。

緊張する、そして少し怖い、という彼女に
優しく声を掛けながら最後まですることができた。

行為の後もベットに横になりながら何度もキスした。


俺は満ち足りていた。

俺は選ばれたのだ。

バージンを捧げる相手として俺が選ばれたのだ。

30歳を過ぎて2年連続でバージンを奪ったのだ。

これを見てる人は思うだろう。
どうせレベルの低い子なのだから、
誰もこれまでアプローチしていなかっただけだろう、と。
それは実際そうなのだろう。
去年の萌乃ちゃんはさておいても、
柳原ちゃんに限ってはそうなのだろう。

しかし、それでもである、
世の中のアラサーリーマンのなかで
2年続けて処女とできる男がどれだけいるものか。
そもそも普通に飯を食ったあとに、
堂々と自宅に誘って、
口説き文句を言える男のほうが少数なのだ。

いつもの俺であれば彼女を見送った帰り道で、
先ほどまでの誇り高き気持ちとは裏腹に、
現状自分が社会のなかで置かれている立場を考えて
救い難い寒々しい心地になっているところだろう。

しかし、この日はやはり誇り高い気持ちだった。
俺は選ばれたのだ、と……。

 

 

 

※先日ラインのデータがすべて消えてしまいました。
当ブログ経由でこれまでお会いした方のなかで、
またお会いしてくださる方がおりましたら、
お手数ですがもう一度gmail宛に連絡ください。